Menu Close

【第4回】やり続ければ必ず道は開ける!!~ビザ取得は難事業!!最後は望外のアスリートビザを取得!!~

さあ、何とか米国に入れたものの滞在期限は90日、かつ次は正規のビザ(入国査証)なしで入れないのを宣告され、週4日の柔道指導の傍ら「ビザってどうやったら取れるの?」と現地で試行錯誤する日々が始まりました。

と言っても「VISAとPIZZA」の違いも分からない私は知り合いに聞きまわる事しかできません。そしてたどり着いたのが「アメリカビザの種類の多さ」!! 

なんと30種類もあるのです~!!(下表参照)

次いつ来られるか、不安を抱えながらも指導は真剣!!
(道場で子供達と触れ合っている時が、唯一、無になれるひと時でした)

正直言ってあきらめかけました・・・。皆さんから「アメリカ人と結婚するのが早道」と言われましたが、合コンじゃあるまいしそう簡単に見つかる話じゃありません。

(と言うよりそれを狙ったらダメでしょ!!) そこでまずアタックしたのが上記にもありますが、偉そうに「Pビザ(スポーツ選手、芸能人)」。

でも「柔道は芸術として認められない」との良く分からない理由でボツに(申請料$2,000/30万円がムダ・・・)。

次は「企業に所属してE-2ビザ」と安易に考え、知り合いの企業の方10名以上に打診しましたが社会はそう甘くない!!

飲み会では優しい駐在員の皆様も、ビザまで出してサポートして下さる企業は皆無・・・。

そして最後にたどり着いたのが30歳を超えての学生ビザ(Fビザ)!!

実はこれは入国拒否騒動の前から調べていました。30年間柔道だけ打ち込んできたので入れるのは当然英語研修コースのみ、学費は年間250万円(生活費抜き!!)。

そして英語研修コースなのに何とTOEFLと言う英語能力測定試験で一定以上の点数を取らなければ入れないのです。(クリアの点数は低くて恥ずかしくて言えません。ただ私には超難関・・・、だって考古学とか生物学とか日本語でも良く分からない英語会話を理解しなければならないのですから・・・)。

皆ペラペラに見える試験場での屈辱感の中、その試験を3回目でクリアした時はなみだ涙・・・。もう後がない私は現地で「この学費で無収入はキツイけどもう戻れない」との悲壮な覚悟と共に、近くのHarper College(日本で言う単科大学)の願書を取り寄せ提出、学生ビザ(Fビザ)の領事館面接予約までした帰国前のシカゴのある日・・・。

一時は学生ビザで行こうとしたHapper College!!
(今思うと、行っていたら確実に1-2年で破産していました・・・)

そしてこれが恐怖のTOEFL(英語能力測定試験)の試験内容(抜粋)
(皆さん分かります〜?!当時の私には記号にしか見えません・・・)

日系企業のサポートをされている現地在住の方と会食する機会があり、現状を説明すると「私の知り合いがUS柔道連盟のトップを知っているから、紹介してもらえるか聞いて見ようか?」との事。

これまで心折れる経験の連続だったので「ホント?」の気持ちと共に、後日Webでの面談が実現し「できるサポートは行おう」との言葉を頂いたものの半信半疑。

O-1ビザ(卓越能力者向け:別名アスリートビザ)の関連書類を提出して帰国し、日本で待つも音沙汰なく「やっぱり社交辞令か・・・」と落胆したFビザ面接1週間前。

2021年6月26日、時差もあり、深夜の東京で鳴った現地からの携帯のコールは今でも忘れられません。

私の歴史を変えたUS柔道連盟とのWeb会議
(右上がUS柔道連盟のKeith会長)

「Megumi。あなたのO-1ビザの審査が通ったから領事館で面接して渡米して下さい(もちろん英語)」・・・・。

「えっ、何?」たまたま近くに英語が分かる方が居たので代わってもらうと、「US柔道連盟が石川さんをユースのコーチとして招聘する事が決定したって」と夢のような知らせ!!

O-1ビザは大谷選手や八村選手と同じビザと聞いていたので天にも昇る気持ち!! 事実を何回も確かめた後、実際にその場で10回以上飛び跳ねたのは今でも鮮明に覚えています。 

夢の報せを受け取って歓喜に泣いた都内宿泊施設
(この時はコロナの隔離期間があり、2週間ホテル暮らしでした)

運命のO-1ビザ面接を受けた米国大阪領事館
(落ちる事もあると聞いていたので、超緊張して行ったら質問はほとんどなく5分で終了!!)

そして8月6日に晴れてビザ付きで渡米。

あの恐怖のシカゴオヘア空港の入国審査(もうほぼトラウマ・・・)で管理官から「Welcome to USA!!」と言われた時は、腰が抜けるほどホッとしました~。

そして私の、本当のUSでの挑戦の幕が開きました~!!

ってここから「夢」と「現実」のギャップに叩き落されるのですが・・・、

それは次号にて!!

*USビザにお悩みのアスリートの皆さん、これだけ失敗した経験値は喜んで共有しますので、いつでもご相談下さい(笑!!)。相談料は決して頂きません~!!

夢にまで見たO1ビザがこちらです!!

晴れてビザ付きで入国〜〜!!(本格渡米で荷物もこの量です!!)

ビザなし時代、臨時コーチとして快く受け入れてくれた京都龍谷大の皆さん(苦しい時の支えは本当に身に沁みました。堀田監督、ありがとうございました!!)