【第5回】夢と現実は大違い!!　～アメリカ(異国)で生活するってホント大変～!!〜

さあアメリカ上陸は果たせた!! 柔道の指導場所(Tohkon Judo Academy)もあり、オーナーのDougも含めて皆さん「よく来てくれた」と大歓迎!!

「よ～しやるぞ～」と気合は200%!!　それが甘かった・・・・

何日か経った日本人の知り合いの方との会食で「SSNの登録は済ませた？」「I-94はいつまで？」「銀行ではCheck Bookをもらって」「家財保険はTravelersのUmbrellaが便利」「家賃はZelleで支払い」「電気はComEd、ガスはNicor Gas、Wi-fiはXfinity」「緊急の病院はNCH」・・・、とマシンガンのように教えられ、全て「?????」のオンパレード・・・!!そうなのです。企業の駐在員や大谷選手と違って、やってくれる部門も人もなく、全てイチから自分でやらなければならなかったのです!!

これまでは短期滞在の旅行者扱いだったので、住むための手続きの多さに愕然!!

加えて高校・大学・社会人と全て寮生活で過ごした私には、日本でさえ一人暮らしのノウハウはなく、それをアメリカ人相手に英語でやらなければならないなんて・・・。

その日から、私の「US生活セットアップ」と言う名の苦闘が始まりました。

ざっと挙げただけで上記16項目。多くは1日で済むので「楽じゃん!!」と思うでしょう!? でも実態はとんでもありません!!

「内容が分かり正しい場所に行って正しい手続きをした場合」のみ1日で済むのです!! まず英語で内容は半分ぐらいしか分からず「ここで手続き可能」と教えてもらった所に行くと、ほぼすべての場所が「予約が必要」と冷たい対応(コロナの影響もあり)。

何とか予約を取っていくと、「この証明書が必要」とか「あなたの英語は分からない」

と屈辱的な言葉を投げられ、最後は分かる人に付き添ってもらったり、自分で再チャレンジしたりと、ホント「もう帰りたい」とブチ切れるような思いの中1つ1つこなし、全てのセットアップができた時には既に3ケ月が過ぎていました・・・。

でも皆さん、金額を見て驚きません？？今は$=150円前後ですから、各々の高さが分かって頂けるかと・・・、大体「全て日本の2倍」と思って良いと思います。

「私もUSで挑戦したい」と考えている方、絶対必要なのは初期費用と、教えてくれ付き添ってくれる仲間です!!私で良ければ喜んでお手伝いしますので遠慮せずお声掛け下さい!!柔道の勝負同様、「敗北感と悔しさが自分を強くする」のをここでも身に沁みて経験しましたので～!!

最初に住んだアパートの廊下&エレベーター。
建物が古くエレベーターのボタンは飛び出してるタイプ!!笑

電気代が払えず、人に付き添ってもらっていった電気代支払代行オフィス。
こんなところで支払うなんて・・・、全く分からず・・・(泣)

ここが運転免許試験場。学科は辞書持ち込み可です!!(スマホは×)

これが念願のイリノイ州運転免許証、身分証明書も兼ねてます(パスポートは偽造が多くこれの方が信用力大。さすが移民の国アメリカ!!)
嬉しさが笑顔にあらわれちゃってます～!!

ゴミは毎週木曜回収。民間のごみ収集会社と個人の契約で有料なのに驚き!!『所変われば常識も変わる』好例です!!

そんなやっと普通に暮らせるようになった土曜の朝、先の表に書いた緊急病院にお世話になるある事件が・・・。

私の大好きなベーグルを食べようと、冷凍していたベーグルがまだ溶けていなくて硬いままのパンに、つい力任せに包丁で切り目を入れようとしたところ、切れたのは私の手のひら・・・。

少なくともざっくり深く入った感触と、とにかく痛みと血の量がひどく気が動転してしまいどうしてよいか分からず、隣人のRickの部屋のドアを叩き「Rick!! Help me～!!」と叫び続け、でてきたRickに手を見せると「Oh ,My God～!!」と映画でしか聞かないセリフを素で言ってもらいました。

結局車で15分のNCH(Northwestern Community Hospital)のEmergency(緊急救命室)に連れていってもらい7針を縫って処置完了。さすがアメリカ、正しい手順で正しい場所に行くと、素晴らしい手際で医療レベルの高さを実感させられた体験でした。

そして全治まで1ケ月、道場に復帰した時に待っていたのは、皆の満面の「Welcome Back!!」の笑顔とある贈り物(!?)。それは皆の寄せ書き(涙!!)と、なんと2度と手を切らなくて済むための「ベーグルカッター」!!(そんなものがあるのです!!写真参照)　

こんなところにまでユーモアを効かせる温かな心遣いに、「このメンバーとならどんな苦労だって耐えられる!!」と思いを新たにした出来事でした。